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藍民芸館

『白地彩色 七宝絵 丸に揚羽蝶紋』 膳掛 筒描木綿

2010年5月号

月刊「藍民芸館」

 当館収蔵品には珍しい、淡いクリーム色の地に筒描で、七つの宝が染め付けられている膳掛。当時の人達にとっての宝物には、現代にも通じるものもあれば、「これは何?どうして」と思うものや、何なのかお分かりにならないものもあるでしょう。

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今回はこの膳掛に描かれている宝物をご紹介します。

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珊瑚(さんご)  今も昔も加工して宝飾品となる桃色珊瑚です。金・銀と並ぶ財宝です。

壷と羽    当時は珍しい南蛮渡来の壷と孔雀の羽。さぞ高価なものだったのでしょう。

       富の象徴。

杖と巻物   杖は古くは神の持ち物、後に権力者の権威の象徴とされたもの。それに、

       ありがたいお経が書かれた巻物が結わえてある不思議なもの。賢者ということで

       しょう。

宝珠(ほうじゅ) 球形で頭がとがり、火炎が燃え上がっている玉。欲しいものが思いのままに

        出せるという玉。如意宝珠。密教の法具。

丁子(ちょうじ)(角のような形のもの) 

       スパイスのクローブです。モルッカ諸島原産。香料として古くから世界中で使われ

       ましたが、高価な薬・芳香性健胃生薬としても用いられました。東大寺・正倉院に

       は防虫・防カビ剤として保存されています。丁子は、図案化された犀角と非常に似

       ていて区別が難しい。犀角は犀の角で長寿のしるし、魔除け。角の粉は漢方薬とな

       る。やはり宝の一つ。

隠れ笠(かくれがさ)・隠れ蓑(かくれみの) 

       これをつければ姿を消して身を守ることができるもの。彦一とんち話では天狗の持

       ち物でした。

打ちでの小槌(こづち) 

       願いを唱えながら振ると何でも思いのままになるというもの。一寸法師でもお馴染

       みのものです。

宝巻(ほうかん)(棒が十字に重なっているもの) 

       ありがたいお経の書かれた巻物。それを入れる筒は筒(つつ)守(もり)といい、これ

       も宝の一つです。巻物は知識徳義の宝庫とされ、とても高価で価値があり、大切に

       されました。

七宝(しっぽう)(丸の中に菱型のもの) 

       七宝の円形は円満を表す吉祥模様です。

方勝(ほうしょう)(菱型のもの) 

       古くはインドの貴族の装身具・瓔珞(ようらく)の一つのパーツ。瓔珞は、後に仏教

       に取り入れられ仏像の胸飾りなどにも用いられたものです。

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まだまだ模様の中には面白いものが沢山あります。又の機会にご紹介いたしましょう。

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