多くのベロ藍の収蔵品の中でも 際立って藍の色の濃い一品です。
見込には 裳の中を三匹の金魚が泳いでいる様子が描かれています。
夏の宴席にふさわしい涼を呼ぶものです。
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コレクター松田政秀がこの盃洗を詠んだ歌をご紹介いたします。
『盃洗の見込みに画ける大金魚 水揺るるとき浮きて鰭ふる』
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現在では 見かけなくなりましたが『盃洗』とはその名のとおりに
宴席で酒のやりとりをした際に 盃の口元を清める・すすぐために使われたものです。
水を入れお膳の下に用意されました。
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お酒の弱い人は そっと捨てることも出来ました。