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黒船館

北亜墨利加人
武州本牧内横浜上陸応接所エ行列之図

(きたあめりかじん ぶしゅうほんもくないよこはまじょうりく おうせつしょへぎょうれつのず)  

2008年10月号

月刊「黒船館」

 

  平成7年、開館に際し、当館所蔵の資料により『図説 黒船の時代』を河出書房新社より発刊した。お蔭様で多くの人々から購入をいただき、この本から所蔵品の問い合わせをいただいている。今回のかわら版も本書掲載のものである。

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  このかわら版は、描かれている図や文字情報からペリー艦隊が2回目に来航した嘉永7年2月にはじめて横浜応接所で会見が行われた後に発行されたものと判断できるが、発行日や発行者など不明とはいえ今の新聞を思わせる。

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  こうした類のものは、得てしてこのようにアメリカの兵士が行列をつくって行進をしている様子を描いている。国旗を先頭に軍楽隊が続き、拳銃をつけた鉄砲を肩にした兵士たちに守られ、国書を携えた兵士に続いてアメリカ艦隊総大将ペリーを描くパターンは常套的(じょうとうてき)ではあるが、当時の庶民にはこの情景はまことに珍しく目に映ったに違いない。

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  チンドンやのように楽しげに楽器を奏でている楽士、国旗ならぬ「舳漏理(ペルリ)」という房つきの三角の旗をなびかせたものなどもあり、朝鮮使節の行列を思わせるもの、アメリカ兵といぶかるようなものなどさまざまである。

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 収集者吉田正太郎が指摘するように、いずれも似たような行列の図ではあるが、「欽差全権国王正使海軍統帥マッチセト・ヘルリ」とペリーの文字はしっかりと書き込まれている。かわら版は、その頃のあわただしい幕末の政情や世相とともに、庶民の好奇心や興味・憧れなどを感じさせる。

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