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黒船館

亀井戸天満宮 太鼓橋之図
 画工 藪崎芳次郎
明治21年 石版筆彩

2009年6月号

月刊「黒船館」

 

 先回に引き続き「石版画 花だより」展にちなみ、花の描かれた石版画(額絵)を紹介します。とはいえ石版画(額絵)が東京のみやげ物であったこともあって、花を主題にしたものは見当たりません。つまり、名所旧跡や貴顕・美人・風景などを強調するための脇役としての花です。それだけに主題に劣らず美しく描かれているものもあります。

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  花見の好きな日本人は、春を待っていたように各地の梅林を訪ねました。その一つに東京郊外の亀井戸の梅林がありました。そこには有名な学問の神様を祀る天満宮があります。

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  絵は天満宮の太鼓橋と満開の藤の花を描いたものです。右は中央下、橋のたもとにたたずむ婦人と大きく描かれた太鼓橋、左手は満開の藤棚の奥に天満宮が見えています。構図に巧みなものを感じさせ、色合いは落ち着いた静かな雰囲気を醸し出しているように思います。

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 画工藪崎芳次郎は自ら絵を描き、印刷、発行もしましたが、山本・KK・YASIMAなどの描いたものの印刷・発行をも行い、明治20年から24年頃までは、印刷を小島幸作とともに行っています。ちなみにこの作品は小島幸作の手によって印刷されたものです。