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黒船館

下田絵巻 「下田大安寺で写真を撮る」

2009年10月号

月刊「黒船館」

 

  嘉永7年(1854)3月、日米和親条約が締結されると、ペリー一行は、同年3月には下田、4月には函館を視察し、5月に再度下田に入港し上陸しました。このときの一行の宿泊所は了泉寺と玉泉寺であり、幕府とアメリカとの間で日米和親条約付録条項の交渉と調印が行われたのはここ下田でした。

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 下田が調印の場所に選ばれたのは、何故でしょう。それは、下田湾内に二つの島があり、ペリー艦隊が停泊するに都合がよく、町も清潔で美しく健康的であったからといわれています。ちなみにペリー一行は6月1日には下田を出港し帰路についています。

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 下田絵巻は、ペリー一行が下田に滞在していたときの様子を描いたものです。絵師など確かめることができませんが、図柄の違うものなどがあり、書き写されてさまざまあり、当館所蔵のものでも数種類あります。

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 ペリー一行の中には、絵師や写真師などが同行し、写真師はブラウン・ジュニアが乗っていました。図は大安寺に銀板写真撮影所を設け、日本の御役人と下田町の婦人を撮影しているところです。この撮影所は日本最初といわれていますが、カメラについての知識のない絵師が描いたのか、いささかカメラがしっかりと描かれていません。

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 それにしても当館所蔵品を蒐集した吉田正太郎の「黒船館印」という蔵書印が左上に押されています。吉田正太郎にとって、余程珍しく大切にしていた品物であったと思われます。