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黒船館

「 石版 鹿鳴館 (せきばん ろくめいかん)

2011年12月号

 

                   

月刊「黒船館」

鹿鳴館時代を表わす絵はいろいろあるでしょうが、この石版「鹿鳴館」は、明治時代初めの華やかな政治の舞台となった建物にしては、どこかさびしく感じられます。

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鹿鳴館は、明治16年、伊藤博文や井上馨らが、欧米との条約改正を円滑に進めるため、東京の内幸町に建設した煉瓦造り二階建ての建物です。

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ここでは外国人接待が行われ、皇族や政府高官らが欧米の外交官らを招待し、日夜、舞踏会や夜会が開かれた所です。いわば鹿鳴館は、明治の文明開化の象徴です。

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明治の文明開化の象徴といえば、丁髷を切った散切り頭や牛鍋の流行などを思い出します。文明開化というのは、誰でもが散切り頭になったという外見上のことだけではなく、日々の暮らしの中で、四民誰でもの身分が開放され平等になったことであり、それ故に文明開化の象徴といわれるものと思います。

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鹿鳴館の出現は、どうだったでしょう。欧米人の眼に映ったのは、小さな建物の中で、得意そうににわか仕込みのダンスを踊り、華麗な夜会を開いていた日本の上流社会は、聊か滑稽な情景であったに違いありません。

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つまり、石版「鹿鳴館」の寂しさは、欧米文化を生活文化の中に取り入れることができず、いっときの花を咲かせ、政治の渦の中に消えた、形ばかりの文明開化の姿を表出しているのかも知れません。

 

      ※ 2011年12月26日〜2012年2月29日まで資料整理のため冬期休館に伴い、

         2012年1月号、2月号はお休みさせていただきますのでご了承下さい

        次号2012年3月号をお楽しみに!!